横浜トリエンナーレ

横浜トリエンナーレに行きました。

現代美術の大規模な国際展で、国内外の現代美術家の作品が集まってます。

私は横浜美術館、赤レンガ倉庫、横浜市開港記念館、氷川丸の4会場に行きました。

ちなみにコンセプトは『「接続性」と「孤立」から世界を考える』だそう

 

特に好きだった作品は、

横浜美術館

ミスター:街中の写真を背景に、アニメ風の絵柄で書かれた女の子が部屋にたくさん置いてある。一人暮らしの部屋をイメージしたらしい。

 

ブルームバーグ&チャナリン:まず、部屋にたくさんの積み木。床に1枚、壁に2枚の絵がある。積み木は自由に触って遊べた。社会を揺るがすような事件(テロなど)を抽象化する試みらしい。積み木は作って、そして壊すことの抽象化なのかなと想像。ちなみに私は積み木を無理なバランスに積んでしまってバラバラになった。

 

ザオ・ザオ:民族問題があるタクラマカン砂漠のど真ん中に冷蔵庫を持って行ってビールを飲む試みの映像と、使用した冷蔵庫・電線の展示。電気は砂漠の近くの過程から23日かけて持ってきたらしい。楽しそうだった。冗談ではなくて、楽しいことは重要なことだと思う。

そして高級スーツ(日本円で100万以上)と、それに似せて作者の母親が作ったスーツの展示。重要なのが、この高級スーツを買った作者へ父親が書いた手紙。人によって価値観が違うということ。

 

 

赤レンガ倉庫 映像作品が多かった

宇治野宗輝:木箱に乗った家電製品に、改造されたギター。戦後の話(光が丘が米から日本に返却されたこと、バナナはクローン栽培され、遺伝子はどれも同じということ)映像が流れ、これらが動いて音楽を作り出す。ギターが鳴ると、それにつけられた自転車のタイヤと車のワイパーが動いて異様な光景になる。木箱はビル群、家電製品はどれも大量生産・消費社会の象徴らしい、バナナも。

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ラグナル・キャルタンソン:別の部屋にいる9人の人が、ヘッドホンで聞く他の人の演奏を頼りに曲を作る映像。ピアノ、歌、ギター、コントラバス(たぶん)など。暗い部屋に9つのモニター・スピーカーが別々の場所に配置されており、歩き回ると見える映像・聞こえる音が変わる展示方法が、孤独とその繋がりというテーマに合ってて素晴らしいと感じた。綺麗だった。

 

Don't Follow the Wind:福島原発の事故で、立ち入り禁止になった区域で行われる展覧会。封鎖が解除されるまでこの展覧会を観賞することはできない。このプロジェクト自体は知っていたが、そのプロジェクトの考えや、福島の様子をVRで観ることができて良かった。

 

 

開港記念館

柳幸典さんが、地下全体を使って展示(インスタレーション?)している。

蟻が巣をつくることによって緩やかに崩れていく日の丸。木材の山と、原爆実験の様子を移した動く瞳(ゴジラがモチーフらしい)。バラバラに置かれた憲法第9条を映した電光掲示板など。

国の破壊・存続の危うさといったことを感じた。

 

 

氷川丸

正直、作品はよく分からなかったが、豪華客船の名残みたいなのを感じることができててよかった。過去の終わってしまった賑わいのノスタルジーを感じた。

あと、客船としての仕事を終えて横浜に展示されることになった時に、船尾を取る話になり、それに反対して結局取らないことになったときに「ヴィーナスの足がとられなくて良かった」と言った話を聞いて、とても良いなと思った。

 

 

もっと写真撮ればよかったな。基本、写真撮影が許可されていたのに、ほとんど撮ってなかった。